県高校総体女子100M、平泳ぎ初V
 小野の岡田真衣
 

 24日に行われた兵庫県高校総体水泳の競泳女子100メートル平泳ぎで、小野3年の岡田真衣が初優勝を飾った。3連覇を狙った実力者をわずか0秒01差で退け、1分11秒24と、大会記録も更新。平泳ぎに力を入れ始めて約8カ月で栄冠をつかみ、「無欲だったのが良かった」とほほ笑んだ。

 大会前の今月上旬に背中や足首を痛め、大会に向けた調整はできていなかったという。しかも相手は3年連続平泳ぎ2冠を目指す日下部(市川)。レース前は「できるだけ食らい付こうとは思っていた」と控え目だった。50メートルのターンで0秒04差の2番手だったが「後半は日下部さんが強い。離されるだろうな」と考えていたという。

 それでもレースが進んでも差が開かない。岡田がストロークのテンポを上げると逆に縮まった。残り15メートルからさらにテンポを上げると、タッチの勝負に。「何も考えずに掲示板を見た」。自分の名前の横に「1」の数字を確認すると、ようやく笑みがこぼれた。

 これまでは個人メドレーやバタフライを軸に競技に取り組んできた。平泳ぎに挑んだのは159センチの小柄な体でも持ち味の水中姿勢の良さを生かし、勝負できると判断したからだ。「まだ経験が少ないけど、抵抗の少ない泳ぎを身に付けたい」という。今回の記録は昨年の全国総体なら決勝に進出できる水準になる。「近畿大会、全国大会でも上位に食らい付きたい」と意気込んでいた。(小林隆宏)

6/29 【神戸新聞】