平成19年度学校評価(自己評価) | |||||||||||||
兵庫県立小野高等学校 | |||||||||||||
学 校 教 育 目 標 | 理想の人間像を追求し、生きる力と学ぶ力を身につけさせ、一人一人の進路を達成するため、次の4点を教育目標とする。 @校是である明、浄、直による校風の発揚A進路目標達成に向けての学力養成 B国際的視野と他を思いやる心の育成 C健康な身体とたくましい精神の育成 | 重 点 目 標 | 生徒育成に燃える教員集団づくりを図る。 | ||||||||||
総合制高校の特色を生かす教育計画の展開に創意工夫をする。 | |||||||||||||
学年・学級経営を強化し、一人一人の能力と個性を伸ばしながら自己実現を図る。 | |||||||||||||
地域に開かれ、地域に信頼される学校づくり。 | |||||||||||||
ボランティア活動等を通して、福祉の心や共に生きる心を育てる。 | |||||||||||||
A…よくできた B…できた C…あまりできなかった D…できなかった | |||||||||||||
領域 | 評価の観点 | 評価項目 | 実践目標 | 評価 | 分析と次年度への改善策 | ||||||||
学 校 運 営 | 学校運営全般 | @生徒や職員が生き生き活動できる学校づくり A教職員が働きがいのある職場づくり B地域や保護者から信頼される学校づくり |
@各部・各学年の横の連携を密にし、効果的な校務運営をめざす。 A規程集の見直しを実施し、よりよい教育のあり方を求める。 B研修会等を通じて教職員のカウンセリングマインドの向上を図る。 C課題を整理して学校としてのミッションを明確にし、魅力ある学校づくりに取り組む。 |
A | アンケートの「魅力的で満足できるか」という項目をみると、奇しくも85.7%の保護者と教員が肯定的である。特に、保護者の半数近くが全肯定している。教員は否定的な回答はゼロである。一方、生徒は、7割が肯定的で1割近くが否定的である。学年別では、1・3年が4分の3が肯定的、2年は6割に留まる。概していうなら、大人は肯定的、「当面の目標」が見えにくい2年に迷いがあるといえる。したがって、これから2年の指導のあり方について学年運営での横の連携を強化し、各教科の3年間を見通した指導のあり方をシラバスの作成等を通じて研究し、相互に研修を深める必要がある。 |
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家庭・地域および諸機関と連携した危機管理体制の推進と学びよい環境作り | @学校防災体制の充実を図り、安全な学校づくりを推進する。 A生徒の危機対応意識の向上を図り、緊急時に対応できる実践的態度や能力を育成する。 B学校の美化保全に努め、よりよい環境の整備と創造に向けた生徒の態度を育成する。 C校内各部署やPTA、同窓会との連携を密にし、円滑な学校運営に努める。 |
B | おおむね満足できる状況であると考えるが、生徒から見た施設設備、環境美化等に関する満足度はあまり高くない。生徒の目線から見た問題点についてもう少し詳細に検討する必要がある。 | ||||||||||
開かれた学校づくり | 家庭や地域との連携及び情報発信 | @校外と連携した各行事の企画・実施を通して、生徒の豊かな人間性の向上に努める。 A地域に信頼され、また開かれた学校づくりを推進するため、学校評価・学校公開・オープンハイスクールの改善を行う。 Bホームページの見直しを行い、校内各部署と連携して、持続可能な更新システムを構築する。 | C | 学校の情報公開については生徒から最も否定的な結果となっている。これは生徒向けのホームページの内容が少ないことが原因と思われる。ホームページを通じて生徒に伝えるべき内容について検討が必要と思われる。保護者が学校の情報を受け取る手段としてのホームページを目指して今年度いくつかの取り組みを始めたが、継続することでよりスムーズな情報伝達手段になることを目指したい。情報公開に関して教員のアンケート結果が肯定的なのは設問の中にインターネットという表現がないため、日常業務の中で情報公開のための仕事が以前に比べて増加しているという意識のためではないか。 | |||||||||
教職員の資質の向上 | ICTの資質の向上 | 教員のICTに関する資質の向上に努める。 |
B | 生徒へのICT資質の向上には,情報に関する授業だけではなく,各教科の授業やHRなど,あらゆる機会を通して,教師の側からICTに対する考えを生徒に伝えていかなければならないと考える。 そのためには,まず教師が主体的に情報資質の向上を目指すことと,生徒のICT活用の実態を知る必要があると思う。 これまでのワープロと表計算だけのパソコンの利用にとどまらず,ネットワークを利用した情報の共有・活用・伝達を,教員が考えていく機会を増やしたい。 |
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指導力の向上 | @生徒アンケート(生活実態、意識について)の実施と分析 A公開授業の実施 授業見学週間を2週間設定し、他教科の授業見学や教科での授業研究を行う。 B到達目標の設定とその達成度を評価し、授業改善に活かす。 |
B | ・教員は時間と労力をかけているが生徒の評価が低いことについて、7月の実態調査の結果もふまえて次のことが課題といえる。 ア)生徒のモチベーションを高める イ)教科を好きにする(面白さを伝える)工夫 ウ)考えさせる授業 エ)習熟に応じた少人数指導の導入 オ)短い時間で効率を上げる組織的な取り組み |
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生徒指導 | 生徒の自主・自立の精神を育む指導の工夫 | @生活三原則(挨拶、時間厳守、清掃)を徹底させる。 A規範意識の向上を図る。 B自己管理能力を身につけさせる。 C部活動の活性化を図る。(定期的に部長会議を持ち、意識の向上を図る。) | A | ・「生活三原則の徹底及び生徒指導が適切に行われているか」については、「そう思う、どちらかと言えばそう思う」の合計が、生徒72.8%,保護者88%,教員89,2%、であり、生徒が一番低い数字になっている。客観的に見てこの数字が高いか、低いかの判断は非常に難しい。ただはっきり言えることは生徒指導は、社会人として認められ、活躍できる人材を育成する(人間形成)という高い理想の基にあるもので、短絡的に生徒の感覚に迎合(人気取り)してはいけない。そういう意味では社会人である保護者が88%であることは学校の指導に支持を得ていると思われる。ただ今後、生活三原則の指導のあり方には検討の余地があり、時間厳守(登下校を含めた生活全般における指導)の徹底、挨拶運動を全校生に広めることや、総務部と相談しながら美化週間、美化コンクール等、清掃の徹底の取り組みも次年度に向けての課題であると思う。 ・学校行事についても満足度は生徒が一番低い81.2%であるが、強い不満は持っていないように受け取れる。今後も生徒会を中心とした、行事づくりをしながら、とんぼのめがね(生徒会新聞)や全校集会等で行事に対する意識付けを行いながらより教育的価値の高い行事を目指したい。 ・部活動や生徒会活動は三者とも高く評価を得ている。部活動については、今後も部長会議を継続し、お互いに刺激しあい、活動の活性化を図りたい。また生徒会活動は学校行事への取り組みはもちろんのこと地域貢献及びボランティア活動等積極的に取り組んでいく必要がある。 |
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生徒の内面の理解を図る指導の工夫 | @自主的な健康管理習慣を身につけさせる。 A健康診断・健康相談等を通じて、疾病の予防と早期発見に努める。 B保健安全関係の施設・設備・器具の充実と環境整備に努め、保健安全指導の徹底を図る。 C家庭、地域、関係機関と連携を図り、エイズ教育・薬物乱用防止教育・喫煙防止教育を推進する。 D教育相談を実施し、生徒・保護者の精神的不安や悩みの軽減及び解消を図る。 |
B | ・生徒が望んでいる健康・保健に関する事項、保健室のあり方、教育相談の方法等いろいろな面で生徒の要望を知る必要がある。また、精神的な面で設問に返答をしているのか、あるいは身体的な面で設問に返答をしているのか、それとも、施設面に関する事なのかを知り、今後の対応やあり方を検討しなければならない。 |
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学年経営 | 明るく、自ら考え、へこたれない学年を基本方針として @基礎・基本の定着と、進路目標に向けた学力の充実を図る。 A調和の取れたバランス感覚のある、リーダーとなれる人材の育成に努める。 B自立した人間として、情熱をもって取り組む態度を育てる。 C教育活動を通じての、健全な身体と健全な心を育てる。 |
B | ・教員と生徒の評価に差がある質問2と質問6については、教員の方は時間と労力を使っているので、高い自己評価になっているが、生徒はその実態を把握できていないので、その差が出たものと思われる。 ・学年間の評価の差は312年の順番になるが、昨年度は学年末に調査したので、3年の満足度はもっと高かった(授業の満足度43.0%→21.0%など)。毎年実施するのであれば、一定の時期で継続することが望ましい。 |
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『生活3原則』の徹底と行事や学習に挑戦する意識を育て、自信と充実感を育成する。 @学校行事に全力で取り組み、集団で達成感を持たせ、学年としての仲間意識を育てて人間的な成長を目指す。 A面談や『インターンシップ』、『オープンキャンパス』などを通して、職業意識や進路意識を育て、具体的な自分の生き方を真剣に考えさせる。 B集会や面談を通じて、高い目標を持たせるように働きかけるとともに、強い意志をもってあきらめずに努力できる進路目標(第一志望)を設定させる。 C進路実現のための基礎学力の育成を図る。そのために、基礎基本である家庭学習の充実と課題の確実な提出を指導する。 D修学旅行を通して、生徒が達成感を得られるような内容を工夫し、自信と充実感をもたすことで次への挑戦意欲を育てる。 |
B | ・2年生の生徒自身の評価が一番低いのは、2年生の生徒自身が自分自身に充実感を得ていないと考える。また、小野高校の行事や進路指導の意味が実感として納得できていないことも原因だと考える。説明しても、実感できるのはもう少し時間が必要だと思うので、修学旅行を通して苦しいけれどやり切ることで、その先に充実感があることを経験させ、育てていきたい。 ・教員も目一杯の状態で日々追われていることが多いので、どうしても評価は高くなる。また、3年間を見通した指導を考えているので、生徒から理解されるのに時間がかかると思う。その結果が3年生で一番評価が高いことだと思う。質問1や4〜6で、保護者の評価が生徒より高いことは、小野高校を信頼していただいていることなので、我々も頑張らなければならないと思う。 |
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『生活3原則』の徹底と学習・学校行事への全力投球を通じて、「自信・充実感・夢」を育成し、自己実現を図る。 @他者や社会も視野に入れながら、学校行事を通じて『自己生活力』を充実させ、自己の役割を自覚させるとともに最高学年としての自覚を持たせる。 A自己実現に向けた『自己学習力』の充実をねらいとして、授業形態、補習などを工夫する。 B『第一志望届』の意義を大切にし、強い意志とあきらめずに努力する生活習慣の確立を支援する。 C学校HP、学年通信などを活用し、保護者向けに情報発信を行うとともに保護者の意見・要望を受信できるよう工夫する。 |
A | ・授業のわかりやすさ、工夫のなされ方などにおいて、3年生に特徴が見られるが、生徒がどれだけ意識を持ってそれぞれの時期に授業に臨んでいるかにも大きく左右されているように思う。要は、生徒のニーズを時期的に把握して授業を工夫することが求められているように思う。 ・質問5の学校行事に対する満足度が高いのは、学校行事を通して成長させるというねらいが段階的に3年間で達成されているように思える。 ・学校公開のおかげで学校の様子は、比較的伝わっているようだが、学年通信等の他の様々な手段も有効に利用すべきである。 |
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進路指導 | 進路意識と職業観・勤労観の向上と育成 主体的な進路選択能力の育成 | @3年間を見通し、個々の生徒の進路希望を実現させるための組織を編成する。 A生徒の実態に即した様々な進路行事を実施し、職業観・勤労意欲および進路意識の向上をはかる。 B主体的に進路選択し自己実現できるように支援する。 C進路指導に必要な資料を精選し、適切な時期に適切な情報を提供する。 |
B | 生徒と向き合う工夫が必要 保護者への進路情報の発信が必要 |
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教育課程 | 自ら学び自ら考える力の育成 | 学びの力の育成 | @学習の目標を明確にし、希望進路に応じた学習の能率化を図る。 A自発的・創造的な学習態度の確立を図る。 B必要に応じて授業を変更し、自習をさせない。 C今後の変わりいく学習環境におけるさまざまな課題に対応する。 |
B | ・1、2年と3年の差は意欲・モチベーションの違いが大きいのではないか。 ・学力の二極化の影響か、下位者へのケアが必要である。その意味で、習熟度、少人数学習の導入も改善策の1つではないかと思われる。 |
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商業・国際経済科 | 商業・国際経済科の取り組み | @科行事や検定試験結果などを積極的に連絡。地域社会に適切に教育内容を知らせ科の理解を促進する。 Aインターンシップや販売実習などの行事を通して地域とのかかわりを学び、地域の中での個の存在や可能性を考えさせる。 B卒業生を囲む会やインターンシップ等行事へのかかわりを促進し本学科教育への関心を高め側面からの協力体制を拡充する。 C「課題研究」活動を通じて地域の知識や技能を習得し、研究発表会や論文集の作成により研究成果を地域社会に還元して行く。 D「ひょうごの達人」招聘事業や2007特別講義を通じて、教育内容の深化と共に、多様な価値観を受け入れることのできるバラン スの取れた生徒の育成を目指す。 E各行事終了後の評価を確実に行い行事の効率的な運営を図ると共に教育活動として教育課程上の位置づけを明確にする。 |
A | ・「商国・科総は特色ある教育活動を実施している」という教員に対するアンケート結果から、「特色=普通科との違い」と考えれば、その違いをはっきりと感じておられる先生が66%、曖昧に感じておられる先生が34%と読むことも出来る。校内での学科の特色ある活動を機会を通じて連絡していく事の必要性と同時に、何が特色なのかを再点検する必要があると考える。 ・「小野高校は魅力的か」という生徒・保護者に対するアンケート結果から「魅力=商国科総含む」と考えれば、肯定的な評価の高さの背景に実践目標の@BCの成果がやや有ると考える。 いずれにしても、商国・科総を対象にした生徒・保護者を含めたアンケートを実施する必要性も感じた。 |
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科学総合コース | 科学総合コースの取り組み | @教育課程についての研究、検討を行う。 Aコースセミナー、「探究」セミナーについて、学習意欲や進路意識の高揚と総合学習「探究」の学習活動を充実させるために、内容、回数等を検討し、精選する。 B総合学習「探究」を、生徒がより積極的に学習活動を行うために、年間指導計画とシラバスの研究を行う。また、研究テーマの蓄積と幅を広げるための研究が行う。 C様々な機会に、地域(中学生やその保護者)に科学総合コースの目標や現状を説明し、正しい情報を発信する。 |
A | 「小野高校は魅力的か」(生徒・保護者対象)、「商国・科総は特色ある教育活動を実施している」(教師対象)のアンケート結果から、「魅力=商国科総含む」と考えれば、肯定的な評価の高さの背景に実践目標のABCの成果が含まれると考えると同時に、今後、これまで以上にコースの特色ある活動を、校外、校内を問わず、機会を逃さず連絡することの必要性を感じている。また、何が特色なのかを再点検する必要があると考える。そのため、Aは、内容、回数を精選しつつ、より新しい取り組みを今後、検討する必要があると考える。 | |||||||||
課題教育 | 人権教育 | 豊かな人権意識の育成 | @各学年の学期ごとの生き方ホームルーム事前研修会において、各班別に内容を検討し活発な意見交換をした上で、生き方ホームルームのより一層の充実を図る。 A全校で人権映画・講演会を実施したり、生徒に対してボランティア活動や男女共同参画社会の実現に向けた講演会への積極的な参加を募り、人権問題への啓発を図る。 B学年末に各学年の生き方ホームルームの実践内容を総括し、職員研修会で取り組みの共有化をはかり教師自身の資質を高める。 | B | 教員のみにアンケートした結果によれば、「そう思う」が35.8%、「どちらかといえばそう思う」が49.1%となっており、計84.9%が適切であると判断している。好評であるが、この結果に甘んじることなく、先生方のご協力のもと、より良い教育を進めていきたい。 | ||||||||
国際理解教育 | 他国の歴史や文化の理解 | @外国の言語や文化、風俗習慣などに対する関心を高め、世界には様々な価値観が存在することを認識する。また自国の文化 や伝統を再認識し、視野を広げ、柔軟かつ公正な判断力を養う。 A国際化の進展に対応し、国際社会の中に生きるために必要な資質を養うという観点から、コミュニケ ーション能力の育成や国際理解の基礎を培う。 |
B | ・本年度は国際交流研修(オーストラリア)と留学生受入(本年度はオーツトラリアより16名、マレーシアより2名)を実施した。よりよい研修内容を立案、実施していくことが今後の課題である。 ・職員全体が国際理解教育に関われるように校内委員会の充実に努めていきたい。 |
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情報・図書教育 | 情報教育・および読書活動の推進 | @情報を主体的に収集,選択,活用できる能力を育成する。 A読書の習慣を身につけ,自ら学ぶ姿勢を体得し,豊かな人間性を養わせる。 | C | ・図書館の利用頻度は高いが、自習室としての活用が主になり、図書の貸し出し冊数は伸びていない。読書指導については、一年次から学年とのより密な連係が必要である。 ・図書館でのインターネット利用を考えていきたい。 | |||||||||